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ジム・マッキュワン氏来日セミナー 【第二部】

2007年11月下旬に開催した、ブルイックラディ『クラシック』発売記念セミナー。ご来場いただけなかったお客様に少しでもセミナーの様子が伝わり、また、マスターディスティラーのジム・マッキュワン氏の情熱を少しでも感じていただければ幸いです。

【第二部 生産工程】

では、ブルイックラディ蒸留所でどのようなウイスキーが生産されているか順を追ってご説明いたしましょう。

ジム・マッキュワン氏と大麦

まず、ウイスキーに必要なのは大麦です。ブルイックラディ蒸留所では、100%スコットランド産の大麦を使用しています。フランス産にもドイツ産にもイングランド産にもまったく魅力を感じません。確かに、コスト面を考えますと大量に輸入をしたほうが安く済みます。しかし、スコットランド人の魂ともいえるウイスキーを造るのに、国外の大麦を使用し、さらに貨幣まで流出させて、海外の市場を潤す理由がどこにありましょう。

現在ではさらにアイラ島にこだわり、アイラ島内での大麦栽培も試みています。まだまだ全てのウイスキーを賄うまでには至りませんが、将来的には全てのウイスキーをアイラ島産の大麦100%で造れるように努力しているところです。

もちろん麦芽を乾燥させるためにはピートが必要です。アイラ島を含めスコットランドには、燃料というものがピーと以外には何もありません。8000年もの長期間にわたって堆積したピートを掘り、太陽の光で乾燥させて燃やすのです。


ピート堀り作業風景蒸留所内攪拌器


写真はかつての作業風景であり、現在では大きなトラクターで機械的に掘っています。しかし、アイラ島の土壌を大切にするため、私はこの手作業の方法も復活させたいと思っています。
収穫した大麦は7日間かけて発芽させます。充分に糖度が高まったところでピートを炊き、炎で乾燥させて成長を止めます。このときに独特のピート香が麦芽につくのです。その後発酵させ蒸留します。
非常に古い機械であるのがご覧いただけるでしょう。1881年当時に使用していた攪拌器を今でも使用しています。

ブルイックラディ蒸留所ポットスチル


そしてこの写真が蒸留所にある一番綺麗でセクシーな女性たちです。ご覧ください。長い首にしなやかなライン、そしてくびれたウエストなど・・・

私はこのスチルを愛してやみません。妻が焼きもちを焼くほど私はこの二人に恋に落ちているのです!

もちろん彼女たちも創業当時のものなので、最新の蒸留器に比べると蒸留のスピードが格段に遅いです。しかし、ゆっくりと蒸留することによって、原酒に深みやフルーティさが残ると考えています。

ダンカン・マックギリブレイ氏

写真に写っているのは、蒸留所が誇るスーパーコンピューター、ダンカン・マックギリブレイです!彼の頭には約5000種の「香りと味のストック」を入れる倉庫があります。それらと彼の経験によって、ブルイックラディのウイスキーは造られているのです。ブルイックラディは未だに官能(臭覚、味覚、触覚など)を駆使してウイスキーを造る数少ない蒸留所といわれています。

しかし、私には逆に人間が味を見ずしてどのようにウイスキーが造れるのか不思議ですが・・・。とにかく、彼なくしてブルイックラディは成り立ちません。長生きしてもらいたいものです。

ブルイックラディ蒸留所熟成庫


その後、ウイスキーは何年も眠ることになるわけですが、上の写真がブルイックラディ熟成庫のひとつです。ここでも原始的なのがお分かりいただけるでしょう。樽と樽の間が空いていますが、これは空気の流れを重視しているからです。アイラ島の波しぶきが溶け込んだ風が熟成庫まで流れ込み、樽全体を包み込めるようにしています。この潮風がウイスキーの中のシトラス香やレモンフレーバーを高める働きをするので、ウイスキーとよく触れ合わせることが重要なのです。

私がウイスキー業界で初めて就いた仕事は樽職人だったことはお話しましたが、樽がいつ発明されたかご存知ですか?

実は紀元前300年には既に使用されていたという文献が残っているのです。そして今現在に至るまで、まったく同じ形で使われているのです本当にすばらしい文化、技術だと思います。

樽の火入れ

ブルイックラディ蒸留所では基本的にアメリカンオークを使用しますが、このように中を強く焦がすことによって、木材の中の糖分をカラメライズすると同時に膨張させ、ウイスキーの染み込む余地を広げるのです。そうすることでウイスキーがさらに多く樽と触れ合い、オーク樽ならではのバニラ香や甘みがつくのです。

ブルイックラディ蒸留所は、アイラ島で唯一、全ての樽をアイラ島内で熟成させる蒸留所です。私たちのウイスキーは、最初から最後までアイラ島の風を吸い込んでボトリングされるのです。一瞬たりともアイラ島外の風が入り込むことはありません。グラスゴーの空気なんて・・・ウイスキーが喘息になりますよ!

もちろんブルイックラディ蒸留所は、最後まで妥協しません。瓶詰めの際に加水する水にもこだわっています。もうお分かりですね?全てアイラ島の水を使っています。アイラ島で大切に育てたウイスキーにグラスゴーの水やエジンバラの水を混ぜるなんて・・・!!

もちろんチルフィルターは掛けず、ウイスキーの個性そのものを残していますし、カラーリングもしておりません。皆様のお手元に届くブルイックラディはまさに天然そのもの、純度100%のアイラ島産ものと自信を持っておすすめできます。

<終>



いかがでしたでしょうか?ジム・マッキュワン氏の情熱溢れるキャラクターまで伝わりましたでしょうか?セミナーの最後の方には「スコットランドが好きなら映画『ブレイブハート』の感動が理解できるはずだ!」という話にまで発展。ジャパンインポートシステム社の通訳担当の方に「時間がないのでそろそろまとめてください。」と言われたことに対して「いつもこうやってせかされるんだ!もう少し俺の自由に話させてくれ!いつも怒られてばかりなんだ。今日は最後なんだからいいだろう?」と食いついて「10分程度なら・・・。」と言わせて「やったね!」とばかりに満面の笑みを浮かべるようなおちゃめな所がある方で、「はっきり物を言うからスコットランドでも嫌われるんだよ!」と笑い飛ばしておられました。

ジッと目を見て話をして下さった時の目力たるや・・・。

充実した時間を過ごすことができました。

最後に「もう日本に来ることはない。」と断言しておられました。「ウイスキー造りで忙しいだ。」とのことでしたが、また日本でお目にかかれる日を期待いたしております。


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